yuhr さんのヨミメモ

『おんな紋―血縁のフォークロア』(近藤雅樹) by yuhr


血縁の絆に対する甘えは、身内意識に依存して経済的には自立していない状況を巧妙にカムフラージュすることができる効果がある。若い夫婦は、身勝手な独立を夢見ながら、親の庇護のもとでぬくぬくとわがままをいうことができるのである。
しかし、この「血筋」という観念は、はたして、実体をともなっているのだろうか。じつは、これが強固な支配と被支配の関係を確立し、集団を統制するために意図的に創造された架空の概念であることに気づいている人は、決して多くはない。その頂点にあるものは、制度としての天皇(天皇制)である。

おんな紋―血縁のフォークロア
近藤 雅樹
出版社: 河出書房新社   出版日: 1995-01-01   ページ数: 258