yuhr さんのヨミメモ

『シェイクスピアと身体―危機的ローマの舞台化』(村主幸一) by yuhr


ウルフソールによると、古代ローマでレイプにあたる“raptus”の語は「力ずくで運び去る」という意味であった。“raptus”とは一種の盗みであって、暴力は必要条件だが性交は必要条件ではない。ローマ法はこの犯罪を女性の視点から眺めず、女性の夫、あるいは保護者(guardian)に対する犯罪と考えた。
「英雄的レイプ」
そもそも美術史におけるレイプ形象は加害者が被害者の片手を無理矢理に取る形で示されてきた
その歌は早朝に狩に参加する人々を目覚めさせるためのものであったが、結婚式の翌朝にも歌われ、新婦を起こす場合もあったという。もしこの指摘が正しいならば、さらに狩と結婚式の結びつきは強まる。狩を中間項として結婚と強姦が連結するのである。
ラヴィニアを演じる役者の声・肉体・所作など、その身体的存在(physical presence)全体が観客へのメッセージとなる。
その混乱の核には、娘ラヴィニアの本心が不明であるという事実がある。
ウルフソールによると、レイプの犠牲者を「生命のない死体」として表象する場合があった