yuhr さんのヨミメモ

『戦闘美少女の精神分析』(斎藤環) by yuhr

戦闘美少女の精神分析
斎藤 環
出版社: 筑摩書房   出版日: 2006-05-01   ページ数: 366

「私はこの不可能な対象、触れることすらできない女性の、いったいどこに惹かれたのか」。このような疑問が、おたくの脳裏に憑依し続ける。自らのセクシュアリティに対する一種の分析的な視点が、その謎を解き明かしてくれるかわりに、性の虚構性、性の共同体性を決定づける。「性」は虚構の枠組みの中で解体され、再び統合されるだろう。おたくはこの限りにおいてはヒステリー化してゆくとも言いうる。なぜならおたくの「語らい」とは、自らのセクシュアリティに対する、永遠に答えのない問いかけであるからだ。そしてまた、ヒステリー者の語らいは、われわれにさまざまな解釈を誘発せずにはおかない。だからこそ私は、今まさにこうして、おたくを分析しているではないか。
魔法少女にせよ巫女系にせよ、アニメの「少女」は、しばしばなんらかの生成変化を触媒するような位置におかれる。